おねずみ三千世界

これより西方、十万億もの仏国土を過ぎて、世界があるが、それを名づけて極楽という。

親ブロックの話

親ブロック、嫁ブロックなど似た話は色々ありますが、これはある一定の共通体験がある方が多そう。

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高校時代に演劇部にいた人や、大学時代に学生劇団で活動した人、演劇を見るのが大好きだけど実際にはやらなかった人など、演劇との関係は違っていましたが、30歳で初めてオーディションを受ける理由は同じでした。

 彼女達は言いました。

「高校卒業の時に、俳優になりたくてオーディションを受けようと思ったけれど親に反対されて、大学に行った。大学卒業の時に、今度こそ俳優になりたくてオーディションを受けようと思ったけれど、親に反対されて、就職した。そのまま、働いてきたけれど、ずっと俳優になりたかった。会社をやめてオーディションを受けようと思ったけれど、親が反対するだろうと思ってできなかった。でも、30歳になったら、もう、親に反対されても自分のやりたいことをしてもいいと思った。だから、30歳で初めてオーディションを受けに来た」

 みんな、同じ内容でした。まるで台本があるかのように、みんな同じことを話しました。30歳になったら、ようやく親に対して自分のやりたいことをしていいんだと、決意できたようでした。

みんな同じ内容、というのが鴻上尚史が実際に体験してきたこととして重みがある。

このように判で押したような結果になる、というのは何か力学のようなものがあるのだろう。

親や大人が正しい、自分よりも優れている、世の中のことをよく知っている、と思っていた時期を過ぎ、あれ、どうもこの人の言ってることおかしいぞ、と認識するようになるのが20代なのではないだろうか。特に学生時代を優等生として生きてきた人たちがそう陥りがちな気がする。

あなたもなってみて分かるだろうが、大人なんてただ年を取っているだけの人である。

知識の上でも人格の面でも成熟した人というのはほとんどいない。

そんな人の言うことに従っていた後悔というものが段々と出てくるのだろう。

これは教育に負うところも多いだろう。

先生は尊敬するべき、大人の言うことには従いましょう、そんなルールを真面目に捉えていた人たちが嵌る陥穽である。

自分を幸せにできるのは自分しかいない。

そのために、知識や人格というものを自分の中で育てていきましょう。