西原理恵子が今話題になっているが、まあじゃんほうろうきから作品を見てる私からしたら、そらそうやろ、としか思えないので隔世の感がある。
多少露悪的なところはあるにせよ、自分の性格の悪さ、知人、他人の性格の悪さを赤裸々に語ってきてくれたじゃないか。いくらテレビで泣く姿を沢山見せているからといって島田紳助を浮気もしない清廉潔白なお父様だと思っていた!というぐらい無理がある。
しかし皆さんも似たりよったりの人たちでしょう。
誰だって完璧な親にはなれないし、私はそんな親にはならない!という気持ちしかない状態で子供を持ったら、理想と現実の差に自分のメンタルが耐えられないだろう。
そんなに親が嫌いならいつでも一人で生きていけばいい。世の中には奇特な人も一杯いらっしゃるので大人になってからでも誰かの養子になってもいいだろう。無人島でひっそり暮らすことも誰にも止められない、完全なる自由である。見つかるまでは。
もし親を恨むのであれば、そんな親を育てた祖父母も恨むべきで、そうすると、そんな祖父母を育てた曾祖父母も恨み、また、その人たちを育てた……人間の原罪を恨むべきである。
遠い原初の人に向かって恨みつらみを言うのは宗教的美徳ではあるが、現実的解決策ではないだろう。
よしんばあなたがどれだけ完璧な親になったとしても、その子供が完璧な親になるとは限らず、それでもそんな子供を愛してあげる必要があるのではないか。
人を恨むのは結果自分で十字架を背負うことになる。
必要なのは2つの理解だ。
1つは人間というのはそんな側面もあるのだなあ、という理解。
もう1つは自分の子供は自分の所有物ではないということ。なので断りなく漫画に登場させたり、写真をSNSにアップしたり、親同士の噂話面白話として話すのは、子供にとってよい受け止められ方はされない可能性が高いということ、である。
あなたが一人の人間として扱って欲しいように、あなたの親や子供も一人の人間として扱わなくてはいけない。
ゆめゆめお忘れなきよう。