おねずみ三千世界

これより西方、十万億もの仏国土を過ぎて、世界があるが、それを名づけて極楽という。

文章を膨らます技術

文章というのは簡潔に限る。伝えたいものがスパっと伝わるだけでいい、というかそれがいい。

しかし伝えたい内容がシンプルではなく、複雑である場合は、ある簡潔な文章では物足りず膨らます必要がある。

 

CVや評価報告に書く文章は明らかに後者である。

自分がしたことを具体的に、かつ詳細に説明しないと、他人には分からない、伝わらない。

 

例えば「そういえば単4電池足りなくなったから買っておいてストックしないとな」という自分の記憶ためだけのメモなら「単4電池」だけで済むが、他人に頼む場合には、時間、金額、用途など色々と情報が必要となる。当然のコミュニケーションだ。

 

「単4電池が残り一本です。先々必要になってくるのと、その時に二本一度に交換する機器もあるので、ストックを補充しておきたいです。単4電池20個入りをヨドバシ.comで買っておいて欲しい」

 

自己評価などを書く際に、面倒になると簡潔に済ましてしまいがち。その気持は痛いほどに分かる。私もそうです。

ただ、「このキャンペーン、私がやりました」という表現だけでは、成果を伝える上では十分ではない。結果だけでなく、そこに至る過程で自分が何をしたかを具体的に伝えなければいけない。

 

新規顧客獲得キャンペーンを担当しました。

従来のキャンペーンでは獲得率が低迷していたため、課題分析を行い、市場調査と顧客アンケートを実施しました。その結果、ターゲット層のニーズを把握し、従来のアプローチではリーチできていなかった潜在顧客層の存在に気付きました。

そこで、ターゲット層に合わせた新しいメッセージとチャネルを用いたキャンペーンを展開しました。その結果、従来比2倍の顧客獲得率を達成し、目標としていた新規顧客数を達成することができました。

 

というような事実、具体の肉付けがあってはじめて自分のしたことが相手に伝わる。

 

具体的な内容を伝えるために、以下の技術を活用してみた。

 

1. 行動動詞を使う

「課題に取り組む」、「データ分析を行う」、「戦略を立てる」、「展開する」など、具体的な行動を表す動詞を使うことで、読者はあなたが何をしたのかを明確にイメージできる。

 

2. 具体的な数字を使う

「市場の需要を把握」、「ターゲット層に合わせた」など、具体的な数字やデータを用いることで、あなたの成果がより説得力を持って伝わる。

 

3. ストーリー性を持たせる

単に羅列するのではなく、課題に直面し、どのように解決策を導き出し、成果を上げたのかをストーリーとして伝えることで、読者はより興味を持って読み進めることができる。

 

4. 結論を先に示す

最初に結論を述べることで、読者は全体の論理展開を理解しやすくなる。

 

5. 図表を活用する

複雑な内容を視覚的に分かりやすく伝えるために、図表を活用するのも効果的。

 

上記の技術を意識して文章を構成することで、「このキャンペーン、私がやりました」という表現よりも、自分の成果をより具体的に、説得力を持って伝えることができる、、のではないだろうか。どうだろうか。