約束を守ることが大事だというのは小学生でも分かる。
約束以上の手助けをしたからといって、感謝やねぎらいのレベルはほとんど増えなかった。私はささやかなプラス効果を期待していたが、実際には約束以上の利益はほとんど得られなかった。
これは、私たちが約束を守るほうに大きな価値を置き、それ以上は望まないからかもしれない。
期待を超えるよりも、約束が守られるかどうか、が大事というのはとても興味深い。
約束を守ろうとするかどうかどうかで相手への気持ちも思い知れる。
私はどんな小さな約束もメモって忘れずに守るようにしている。
でないと信用が得られないからだ。
小さな約束を履行できないやつに大きな仕事を任せることはできない。
いつも約束を守らない子供を、「絶対大人しくしてるから!」と言われても旅行には連れていけない。
約束をしれっと忘れたフリをするのは、その場は楽でも後を引くしこりを残す。
「あ、約束を守らない人なんだな」
と相手は思う。
それがどんな小さいことでも、約束というのは守ったほうがいい。できない約束ならしないほうがいい。もし「これは守れないな」と思う約束があったら、前もって破棄しておいたほうがいい。
大事にしたい相手との関係をおざなりにするような、ふわっとした生き方をするべきではないだろう。