おねずみ三千世界

これより西方、十万億もの仏国土を過ぎて、世界があるが、それを名づけて極楽という。

やらないことを決めるのが難しい

もしあなたが後悔をしている場面に戻って、過去をやり直せるなら・・

あなたはどんな行動を取るだろうか?

そして、どんな行動を取らないだろうか?

 

過去に戻って行動を変えただけでなく、それ以外の可能性があるかもと思ってやり続けていたもの、残しておいたものを排除していかなくてはいけない。

 

これは考えれば考えるほど難しい。未来を知っていれば排除できるが、知らないとできない。

 

例えば転職したことを後悔しているとしよう。転職前の会社のほうが良い会社であり、辞めた後でその事実を知った、という場合だ。

あなたは過去に戻った!

転職エージェントへの返答をやめ、その会社での不満を同僚に話すことなく、しゅくしゅくとその会社で業務を続ける・・というようなことができるだろうか?

会社を辞めるには辞めるだけの理由があったハズである。

過去に戻って、その時新しく入るはずだった会社は結果全然良い会社じゃないことを予め知ったわけだが、広い世の中他にも良い会社、自分に合う会社がいくつでもあるだろう・・

しかも過去に戻って年齢的な制限、リスクも元に戻ったのだから、未来の知識を活かしてまた転職活動をすれば、最上の会社に出会えるんじゃないか・・

そうやってあなたはまた転職活動をするだろう。

その結果どうなるか?

また後悔することになるか、それともより良い未来が訪れるか?

誰にも分からない。またダイスの振り直しである。

あなたはそんなことをするために過去に戻ったのだろうか?

 

過去に戻った時点でまた可能性に溢れた世界に引き戻されるだけだ。

そこでまた転職活動をしないという選択をするのは難しい。

 

であればあなたは何を後悔しているのか。

 

やらないことを決めるのは、やることを決めるのと同じぐらい難しい。

 

今の記憶を持ったまま過去にいったとして、ギャンブルや株で大金持ちになったら、それで幸せになれるだろうか?

その時の家族や友人などの親しい人たち、会社や住まいなどの環境、それらを完全にリセットできればいいがそれは難しいのではないか。

タバコもやめられず、大酒を飲み、ギャンブルに興じて、恋人とは長続きせず、その習慣を重ねたまま、また現在に戻ってきてしまうのではないか?

 

今のあなたの姿は、あなたが望んだ結果できたものだ。

その時思ったこと、そして行動してきたこと、その結果が今なのだ。

 

もし後悔することがあるのなら、それを糧に今頑張ればいい。

10年後、同じ後悔を抱えているなんて馬鹿らしすぎる。

 

あなたには想像力がある。10年前の自分と今の自分の差分から、10年後の未来も朧気に見通せるだろう。良い面は認め育て、悪い面、後悔しそうな点は早めに摘んでおこう。それが未来への種まきだ。

 

たまには過去のアルバムや日記、メールなどを振り返ってみるのが良い。その時の自分が何を持っていたか、何を考えていたか、何を捨てられないでいたかが分かる。

それは可能性の世界だ。

 

ダイスを振り直さない、という選択は難しい。

やらないことを決める、という選択は難しい。

 

それでもあなたが本当の望む未来を手に入れるためには、出来たかもしれないものを捨てる必要がある。

gratt.hatenadiary.org

自由気ままな一人旅がしたいのか、制限がつくが誰かと一緒に二人旅がしたいのか。

旅はダイスをふる双六だが、人生とは選択かもしれない。

ダイスを振れば振るほどイベントが起きて旅は楽しくなるが、どの盤面で遊ぶかを人生のどこかで決めなくてはいけない。

 

後悔しない選択をして進もう。