おねずみ三千世界

これより西方、十万億もの仏国土を過ぎて、世界があるが、それを名づけて極楽という。

身体的な反応とマインドフルネスの話

マインドフルネスの概念が大好きである。

マインドフルネスとはなにか、を説明する時に、マインドレスネスを説明するのも面白いと思う。

マイントレスネスとはなにか。

「今から落ち込んでください」

と言われて本気で落ち込むことが出来るだろうか。

「ずーん・・」とか自分で言ったりしてそれっぽく振る舞うことはできるかもしれないが、家族を失った時、失職した時、失恋したい時のような失意のドン底のような状態に自分の気持ちだけでなれるものではない。

「今からドキドキしてください」

と言われて、本当に脈拍が早くなって、手に汗をジワーっとかいてくるような状態になれるだろうか?やはり難しいだろう。

 

つまり、本当に自分の意識や感情が動いた時というのは、基本自分ではどうにも出来ない精神状態にある。感情が意識外にある、その状態をマインドレスネスと呼ぶ。

マインドフルネスはその逆で、自分がどういう精神状態にあるかをきちんと認識できている状態を言う。「あれ、俺怒ってるな」「悲しいんだな」とある意味俯瞰的に客観的に自分を認識できている状態である。

こうすると感情に振り回されることがなくなり、感情の切り替えも楽になる、という。

ほんまかいな、という気はするが、自分の感情に振り回されないことが大事、というのは何となく分かる。

 

だが、思いっきり主観的、というか感情に振り回されることも大事なのではとも考える。

大泣きしたり大笑いしたり、あるいは肉体的絶頂に大声を出してみたりなど。何かをしようと思ってもできないような反応を抑え込まずにあえてする、というのも時に必要なのではないかと思う。

 

誰だって完璧に自分をコントロールはできない。できると思った時はすでに時間的側面で客観的な視点がコントロールできていないと言えるだろう。

自分の精神をコントロールする状態とコントロールしない状態をどちらも意識的に作り出すのが精神安定に役立ちそうな気がすると最近思っています。