おねずみ三千世界

これより西方、十万億もの仏国土を過ぎて、世界があるが、それを名づけて極楽という。

自分を過大評価する者は他人を過小評価し、他人を過小評価する者は他人を抑圧する

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利己的バイアスの類型として、私たちは、「自分の自尊心を守るような方法で結果を説明する」という心理もある。ある実験では、「あなたは成功しました!」と知らされた人は、その成功を自分の努力と能力のおかげだと考えた。しかし、「あなたは失敗しました!」と告げられた場合は、「これは運が悪かった」「そもそも課題に問題がある」などと考える傾向が見られた。

自分に甘いのが人間というものです。試験に落ちたりしたら、何かと言い訳を考えるもの。あのカテゴリの問題は勉強しなかったけど配点大きかったのかな〜など。それは私です(笑)

 

しかし、その一方で、利己的バイアスが強いと、個人や集団の成功を自分の努力と能力と思い込むため、環境に恵まれていない人や、遺伝的にハンデがある人たちの失敗を、「努力が足りない」として非難する態度にもつながってしまう。

このような態度は、人種差別、性差別、ナショナリズムなどを起こしやすく、あらゆる排外主義を呼び込みやすい。サミュエル・ジョンソンも言うとおり、「自分を過大評価する者は他人を過小評価し、他人を過小評価する者は他人を抑圧する」のは間違いない。

例えば旦那さんが年収750万円、奥さんが450万円としましょう。

旦那さんは言葉にはしないものの、奥さんが450万円しか稼げてないのは努力が足りないからだ、と思ってしまう。そうすると、奥さんのほうも「私はもっと頑張らないといけないのに頑張れない(もう頑張ってるから)」「私は努力する才能がないんだ」「私は能力が劣っているんだ」と本来ある能力を低く見積もって実力を発揮できない。

そういうことは「よくあること」かもしれない。

そこから自分を解き放つには、どんなバイアスがあるか知り、正しく自己分析できるようにしなくてはいけない。