おねずみ三千世界

これより西方、十万億もの仏国土を過ぎて、世界があるが、それを名づけて極楽という。

ずるい言葉の話

差別や偏見を隠した「ずるい言葉」を解説 社会学者・森山至貴さんインタビュー|好書好日

とても良い記事だと思います。

「あなたのためを思って言っているんだよ」
「いい意味でらしくない」
「一方的に批判ばかりするからわかってもらえないんじゃない?」
「昔はそれが普通だったのに」
「差別なんて絶対になくならない」

言われがちですし、ついつい言ってしまいそうな言葉たちです。

本書では、ある男性の先生が同僚の先生が人気である理由を「女の先生だからね。やっぱり美人だと得だよね」と決めつけています。生徒がそんな言い方は失礼だと指摘する。すると先生は「美人っていうのはほめ言葉なのに」「もうなにも言えなくなる。息苦しい」と不満を吐きます。

(中略)

 本当になにも言えなくなることなんてありません。たとえば、生徒への言葉づかいは丁寧なのか、担当の教科の知識はどのくらい豊富なのか。語るべきことはいくらでもあります。なのに「なにも言えなくなる」と言うのは、性別しか気にしない、いびつな観察眼ゆえのおかしな発言である、と私は思います。

「そんなこと言われたらもう何も言えなくなるよ」

これはよく言われてきましたね(笑)

こういったずるい言葉を使う背景には、やはり自分は良い人間と見られたい、否定されたくない、面倒に巻き込まれたくない、という気持ちがあるのだと思います。なので言う側の気持ちも全然理解できるんですよね。人間は弱いので、かなり強い気持ちがないと、こういった自分の弱さには抗えません。

自分が強くあろうとするのは、結局は他人のため、なのかもしれません。

こういった言葉を使いたくなる衝動に抗って、言われたほうの気持ちを考える。

現代は強さを求めすぎ、それが良いこととされすぎている、と言われていますが、強さがないとこういった言葉がつい出てしまうのだと思います。

人を傷付けないためにも、人に優しくあるためにも、強くならないといけないですね。