おねずみ三千世界

これより西方、十万億もの仏国土を過ぎて、世界があるが、それを名づけて極楽という。

誰か一人だけでも好きな人、好いてくれる人がいれば救われる話

糸井重里中田敦彦対談の話です。

 

www.1101.com

たとえば、お母さんですよ。
若くして道を誤っちゃった子が、
更生してちゃんと働こうと思っても、
その道はすごく狭くなっているんですよ。
その手伝いをしている子から聞きました。
反省を口にしながら
何回も罪を重ねてしまう少年少女と、
なんで治っちゃったんだ?」っていうぐらい
別人になる人と道がわかれるのが気になって、
何が影響するのか聞いてみたんですよ。
返ってきた答えが「どんなに悪くっても、
お母さんを好きだっていう人は治りやすい」。

これはそうだと思いますね。人間というのはそこまで強くできていない。誰か自分のことを認めてくれる人がいないというのはとても脆い状態なのではないか。

そういう存在がいてくれる、自分も認識している、というのはとても素晴らしいことです。

 

とはいえ、私は晩婚化の理由も1つはここから来ているのではないかと思いました。

最近はずっと親元で暮らして一人暮らしをしていない人も多いですよね。もちろん経済的なメリットもありますが、自分の家族がそばにいるというのは、親にとっても子にとっても非常に嬉しく有り難いこと。それを人間は通常の心理のみならず深層心理でも深く理解しているのだと思います。

昔はもちろん寿命が短かったので、そんなに一緒にいる時間が多くないんですよね。そうすると子供はいやでも独り立ちせざるを得ない。これは昔が、近代の日本が、良い悪いという話ではなく、今どうなっているか?という話です。現代では親がいつまでも元気なのでずっと頼れてしまう(メンタル的に)のですよね。そうすると他人を求める必要がない人も多く出てくるのは当然かと思います。

家族仲が良すぎる人には究極的には他人は必要無い、ですよね。

もし本当に子供のことを考えている親なら、あえて独り立ちさせるよう仕向けるのだと思いますが、現代では新しい家族を作ることが必ずしも幸せとは限りません。親が死んだその後でどう他人と関わっていくのか、あるいはいかないのか。それが人生の大きな問題の1つとなってくるでしょう。

もし親が死んだ後の孤独に耐えられそうにない、と思った場合は、何かしら手段を講じておく必要があるでしょう。女性なら友達が多いかたもいらっしゃるでしょうし、男性の場合は婚活……あるいは孤独を耐えられる趣味を増やしておくかですね。