おねずみ三千世界

これより西方、十万億もの仏国土を過ぎて、世界があるが、それを名づけて極楽という。

次はちゃんと話ができる人がいい、とパートナーに求める人の話。

「前のパートナーと建設的な話し合いをしたいのに、そういう時に相手が黙っちゃう人だった。次はきちんと意見を交換しあえる人がいい」

そういうことを言っている人、よくいる気がします。私もそう思ったりしたことがあります。ちょっと言い合いになった時に、拗ねたように黙り込んだりする態度が苦手でした。あまり良くない態度だとも思っていました。もっと向こうからも話してくれれば、建設的な話が出来れば、もっと良い関係性を作っていくことが出来るのになあ、と。

でも、思い直しました。どうも違うんじゃないかと。相手が黙っているのではなく、相手を黙らしているのじゃないか、と思うようになりました。

本田健の本だったと思うのですが、リーダーシップが強い人Aとリーダーシップが強い人Bがチームを組んだら、どちらがリーダーシップを取るのか?という問題で、これはシンプルにリーダーシップが強い方がリーダーシップを取る、と。実際にそうなると思います。リーダーシップが強いというのは裏を返せば我が強く、自分の意見を通すが相手の意見を通さない、ということです。いや、相手の意見を聞くリーダーシップもある!と言われればそうなのですが、そういう人は我が強い型のリーダーシップを持つ人物の意見も聞いてしまい、その人の案が採用されるでしょう。

ここから類推してみるに、話し合いをしたい、と二人とも思っていたとしても、どちらのほうが弁が立つかによって、片方が黙っているような印象を与えるのではないでしょうか。

相手を言い負かすような物言いをしていて、これは何を言っても無駄だな、という印象を与えてしまった時、相手が黙ってしまうのではないかと。

やはり傾聴が大事ということですよね。自分が喋っているときは、時々は自分が何のために、誰のために、どうしたいのかを確認してみるのが大事かもしれないですね。

そう考えると、次はちゃんと話ができる人がいい、という人がどういう性格の人なのかというのがなんとなく見えてくるのではという話でした。