おねずみ三千世界

これより西方、十万億もの仏国土を過ぎて、世界があるが、それを名づけて極楽という。

課題は何か?

まずは「よく聞く施策打ってみたらいいんじゃない?」脳の人はどこにでもいる。

 

「打ち手バカ」とは課題に対していきなり打ち手を考えることである。

例えば「商品Aの売上をもっと上げたい」と言う課題に対して、「ではインフルエンサーマーケティングをしましょう」「広告予算を上げましょう」といきなり打ち手を考えることだ。
これはうまくいくかどうかがあてずっぽうであり、うまくいっても再現性、拡大性がないし、初動でうまくいかない場合にPDCAが回せない。

まず最初にやるべきことは商品Aの現状を数値ベースで認識することだ。
これは
「グーグルマップ上で目的地の経路を表示するには、
まずは現在地を指定する」
ことと同じだ。

・商品Aの売上は1億円だが競合商品Bの売上は5億円なので、まだ4億円分のマーケットポテンシャルはある
→では競合はどのようにして集客、販売しているか調査しよう

・商品Aの現状顧客は20代中心である。しかし、商品的に30代を獲得できるポテンシャルがあるが30代へのアプローチを強化すれば20代と同じくらいの売上規模は獲得できそう
→では30代向けのアプローチ方法を考えよう

・商品Aの販売ページへのアクセス数は100万だが、CV率は1%である。他商品の平均CV率は3%なので、改善の余地がある。
→ヒートマップで離脱ポイントを見てみよう

 

「グーグルマップ上で目的地の経路を表示するには、まずは現在地を指定する」

至極当然のことで、これを最初にしないとその後の計画が上手く立てられない。

そしてほとんどの人がこういった誤謬に陥る。

ビジネスでも難しいので、自分の人生となるとより難しい。

 

自分が今どんな状態か。年齢、健康、寿命、財産、住居、家族、友達などなど・・これらを真剣に考えずにして、次の目標を立てることは難しい。

 

TOEIC900点を目指す!と目標を立てても、自分の立ち位置が分からなければどこから勉強すればいいか分からないだろう。中学の英文法が怪しい人が、Part5の難問を解きまくってもスコアアップは難しい。

 

アラフォーの女性がマッチングアプリで年下とばかり会っていたとして、それが彼女の目指すゴールに到達しそうな努力なのか?

 

逆に付き合いでしかゴルフに行かない、という人がゴルフレッスンに月20万もかけていてはやり過ぎでお金をかけるところを間違えていると言えるだろう。

 

どのような場面であっても課題をきちんと認識、分析するというのが正しいスタートの切り方である。