日本で生きてて幸せだ、と普通の人は(よく考えれば)思うに違いない。
世界には飢餓で苦しむ人が大勢いる、この国はどこそこの国と戦争中だ、内乱で同じ国の人間同士で殺しあっている、などなど・・
だがあるネパール人によれば、ネパールは日本よりも良い国だということ。
筆者がネパール人から聞いたジョークも、そんな日本を際立たせる。 「内戦があっても10年間で3万人しか死ななかった。日本より平和だろう?」 日本では1年間に2〜3万人が自殺をしているという。
これはこれで面白い話、として受け取るのもいいが、実際問題どちらが幸せなのだろうか?
日本のほうが人口が多いから、比率でいったら日本の自殺率はネパール内戦で死ぬ率と比べて大したことがない・・のだろうか?死に追い込まれてしまう人が何万人もいて、それが正常なのだろうか?
それと同じくして、人を自死から救うのは何か?または自らの人生を終えるタイミングを自分で選ぶことが幸せなのではないだろうか?一般に自殺で死ぬよりも戦争で死ぬほうが悲惨だ、とされるのはなぜだろうか、など死について色々考えさせられる。
誰しも死からは逃れられない、ということだけは事実である。
私が好きな本のテーマに、寿命間近の人に聞いた人生の後悔ベスト10、というような本があるのだが、示唆に富むと思っている。
いわく、仕事をしすぎなければよかった、自分の時間を多く取ればよかった、家族と一緒にもっと過ごすべきだったなど、そういった後悔が主流のようだ。
翻って、自分の人生を見つめた時に、どういった事柄を疎かにしてはいけないか、ということがこういった後悔から学べるのではないだろうか。
死期が近づいた時にどう人生を振り返るか、というのが人生の満足度という意味ではとにかく重要な点であり、過程はそこに向かうだけの通過点でしかないのかもしれない。
私は死ぬ時に何を後悔して死ぬのだろうか?あるいは後悔しないのだろうか?そこから逆算すれば、今したいこと、するべきことが見えてくるはずだ。