おねずみ三千世界

これより西方、十万億もの仏国土を過ぎて、世界があるが、それを名づけて極楽という。

求められるものが変わる

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ダンジョン飯は素晴らしく面白い。世代がドンピシャというのもあるが、設定がWizardry的であるのとともに、いわゆる価値観がアップデートされており、物語の整合性、特に人と人との寄り添い方に違和感がない。

センシが最初はオークの村でお客様扱いをされているのだが、慣れていくとだんだんオーク社会の序列やしきたりに飲み込まれていきそうになる・・という話。(本編かと思ったら冒険者バイブルだったか・・ほんの数ヶ月前の記憶なのに)

 

最初はどこでもお客様扱い。新入社員として入った会社、義実家、サークルなど、コミュニティで最初はよそ者として扱われる。

それが心地悪くもあり、傍観者のように振る舞えたりもして、メリットデメリットあるのだが、時間が経つとだんだんとそれが逆転していく。

お客様扱いをされ、することといったら箸の上げ下げだけ、で済んでいたのが、そのうち「あなた気が利かないのね」となる。

 

ただ可愛いだけで付き合っていた彼女が「役に立たないな」と思われ振られる。

家庭を省みず仕事をしていた男性が定年後に捨てられる。

関係の進み方は不可逆であり、変化は避けられない。

 

最近は人生後半の戦略書を読んでいるが、

 

 

この中にある、流動性知能と結晶性知能のカーブの図に似ているな、と感じた。

最初に求められるものは効用が落ちていくが、その間にも培っておくべきものがあるのだ。

若いから、可愛いから、性的魅力があるから、お金を持っているからと関係性に胡座をかかずに、違った繋がり方をしなければいけない。

それは尊敬、思いやり、真摯な向き合い、そういったものだろう。

 

関係というものは変化していく。親子でもそうだろう。

手を引いていた子供に、老後は手を引いてもらうものだ。

 

今の関係に甘えずに、もっと深い繋がりを構築しなければいけない。