面白かった。
中でも、科学とは何か、について書かれた箇所、視界がひらけるようだった。
「科学の歴史は、人類はあらゆる思想の歴史と同様、失敗の歴史である」
「しかし科学は、失敗が徹底的に論じられ、さらにそのほとんどは修正されてしかるべきときに修正される、数少ないーーおそらくはたったひとつのーー人間活動だ」
まさに私が宗教を嫌いな理由もここにあると思った。
俗に言う、反証可能性があるかどうか、というやつですね。
教義にあることが絶対!でそれを疑うことはなく、もちろんそれが効果があるかどうかランダム化比較試験などを経ていないものを盲目的に信じるのは現代社会にとっては悪である、と断じることができるだろう。
あらゆるものが当てはまるということは、何からも学べていないことに等しい
全ては神の御業なのです、と言ってしまったらそこで終わり。成長が促されない。霞を食って生きるわけにはいかないのだから、困難が生じた時に自ら変化を起こすことが大事なのだ。
上記の観点は特に面白いし、新たな物の見方を得たと思う。
後は客観的な事実と適切なフィードバックがないとスキルが上がっていかない、とか
私の好きな認知的不協和の話とか
目立った結果のみに反応して、起こらなかった無数のことに関しては注意がいかない、とか
不良少年たちが刑務所訪問をして更生する(しない)話とか、面白かったですね。
本の内容とは関係ないが上記刑務所内の会話で囚人が子供を脅すときに、
I am going to turn your teeth upside down.
と言っているのが面白かった。スマートな訳になっていたが、「ケツの穴から手ー突っ込んで、奥歯ガタガタ言わせたろかい」という関西弁脅し定形文句を想像してしまった。